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  • 執筆者の写真藻谷ゆかり

本屋のミライ① 10年後に本屋はどうなっているか?



巴創業塾主宰の藻谷ゆかりです。私は3月に予定されていた5つの講演会が新型コロナウィルスの関係でキャンセル・延期となってしまい、仕事のモチベーションが下がっています。学校に通う学生さん達は、いろんな思い出ができるはずの3月に学校に行けなくて本当に残念ですね。親御さんたちも大変だと思います。 さて、私は講演業と執筆業をしておりますので、講演業ができなくなったら執筆業をがんばりたいと思います。某経済誌の特集記事も書いていますが、次の本の企画・取材に取り掛かっています。


昨年5月に新潮社から「衰退産業でも稼げます 代替わりイノベーションのセオリー」を上梓しました。おかげ様であと少しで重版となります。今なら初版をアマゾンや書店で購入できますので、まだの人はぜひご購入ください。

さて私の本を読んで下さった書店団体の方からありがたいお声かけをいただき、6月に書店団体の総会で講演をさせていただく予定です。その準備でいろいろと書店経営の取材研究をしております。


全国で書店数が減っていますので、書店も衰退産業のひとつであると思います。一方でユニークな経営形態の書店も少しずつ出てきていますので、やっぱり「衰退産業でも稼げます」なのです! まず書店というのは、実はとても変わったビジネスモデルです。定価販売(一部例外あり)で返品可能なので、商品を買い取って売り切る商店ビジネスとは違い「レンタル販売」ともいうべき変わったビジネスモデルです。その代わりマージン(利益率)が2割と通常より低く設定されています。マージンは通常の商品は4割ですし、アパレル関係は6割といわれています。


その仕入れ方法も独特で、ほとんどの本が注文しないのに書店に配本されてきます。また返品可能といっても、返品率が約40%と言われていて返品作業にかかる人件費も大変です。都市部にある大型書店なら売れ筋の本も入ってきますが、地方の書店にはなかなか売れ筋の本が配本されないそうなので、これでは地方の書店はますます減ってしまうのも当然ですね。


今後本屋が生き残るために、利益率の高い商品を扱うのが一つの解決策で、丸善が昔から高級文具をやっていたように、文具を取り扱うとその分利益率がよくなります。さらに利益率がいいのは飲食なので、カフェを併設するというのも解決策です。これは全国で蔦屋書店などがやっていますね。


本屋にとってアマゾンなどのオンライン書店の台頭が脅威の一つなので、本屋に来る理由をつけるためにイベント戦略をとる本屋があります。下北沢の本屋B&Bなどが有名です。 さらに六本木にある文喫のように「入場料(1500円)をとる本屋」もでてきました。入場料1500円は映画の代金を参考にしたそうですが、週末には入れないほど人気になっているようです。 本屋とゲストハウスが一体化した「IKEBUKURO B&B」もあり、箱根には本の取次大手の日販の箱根保養所をリノベーションしたブックホテル「箱根本箱」という高級ホテルもできました。今年5月には長野県松本市にも本を中心とした高級ホテルが開業予定です。 ということで、本屋さんもいろんなビジネスモデルが出てきています。この続きはまた次のブログで! #衰退産業でもかせげます #藻谷 #事業承継 #書店経営 #本屋 #経営



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